鳥取砂丘にコワーキング施設「SANDBOX TOTTORI」を開設したスカイヤーの宇佐美孝太社長=鳥取市

 仕事の手を止めて顔を上げると、目の前に広がる鳥取砂丘の大自然に癒やされる―。鳥取県随一の観光名所に5月、そんなコワーキング施設「SANDBOX TOTTORI」がオープンした。新型コロナウイルス禍で働き方が多様化する中、旅先で働くワーケーションなどの利用を想定。客同士の交流を促し、ビジネスチャンスを生み出す場として注目される。

 開設したのは、ドローン関連事業を展開する「スカイヤー」(同県大山町)。2階建ての施設には24時間利用可能な約50席の作業スペースや会議用個室、シャワー室があり、カフェも併設されている。砂丘を一望できるよう窓は一面ガラス張り。砂丘をイメージした大きなソファや、座り心地にこだわった1脚10万円ほどの椅子も用意した。

 「日中の砂丘の眺めはもちろん、夜はいさり火や満天の星が広がる。最高の場所に施設を建てられた」と同社の宇佐美孝太社長(31)。

 3年前、砂丘の景色にほれ込み、施設建設を構想した。だが、国立公園の鳥取砂丘は、法規制があるため、施設に適した土地探しに苦労した。20件以上物件を当たり、地権者に「砂丘周辺の発展につなげますのでどうか」と頭を下げて回って開業にこぎ着けた。

 唐津市出身の宇佐美社長は、早稲田大を卒業後、ドローン研究をしやすい広い土地と地方ならではの課題がありそうな大山町に移住。鳥取県の地域おこし協力隊として働きながら、ドローン事業で起業した。「東京への一極集中が進む中、地方の雇用創出や経済活性化に取り組みたい」と意気込む。

 今後は、新施設で利用客同士の交流が生まれるように、朝活や勉強会、砂丘ヨガ、マルシェなどのイベントも企画していく予定だ。施設の利用料金は45分500円から。会員は利用時間に合わせたプランを選択でき、個人は月額5千円、法人は7万円から。【共同】