フェンシング男子個人フルーレ決勝 低い姿勢から果敢に攻め込む佐賀商の山口優斗(右)=SAGAプラザフェンシング場

 攻めてきた相手をかわし、最後のポイントを奪うと静かにマスクを脱いだ。フェンシング男子個人フルーレは、山口優斗(佐賀商3年)が淵拓斗との同校対決を制して初優勝。高校から競技を始めてわずか2年。山口は「今までやってきたこと全てを出せた」と照れくさそうに笑った。

 低い姿勢から鋭い突きを見せ、攻め込んでくる相手に冷静に対応した。中盤に猛攻を受けたが「慌てると雑になる」(山口)と最後まで丁寧なプレーを心掛けた。

 中学時代はバレーボール部。高校に入学してフェンシング部を見学した。「かっこいいな」。先輩たちがメタルジャケットを身に着けた姿や繰り出す技に魅了された。

 初めは「全然勝てなくて嫌だった」。それでも「自分が決めた道」と競技を続けた。2年の夏以降、徐々に試合で勝てるようになり、のめり込んだ。バレーボール部ではリベロで、腰を低くしてレシーブする動きやボールに素早く反応する反射神経が生きている部分もあるという。

 相手を揺さぶり、攻めてきたところを突き返すことが得意。「もっと自分から積極的に動いて、相手を崩すプレーをしたい」と山口。初の大舞台に向け「自分ができることを信じ、出し切るだけ」と最後の夏を楽しむ。(小部亮介)