女性やLGBTなどの視点を加えた避難所運営について意見を出し合った検討委員会=唐津市役所

 避難所運営に男女共同参画の視点を加えようと、唐津市は27日、市民や有識者を交えた検討委員会を唐津市役所で開いた。本年度中にマニュアルの改訂版を策定し、多様性に配慮した運営を目指す。

 検討委員会は、LGBT(性的少数者)支援や多世代交流の団体、女性防火クラブの代表など14人で構成。マニュアルには女性やLGBT、お年寄り、乳幼児などへの配慮を盛り込み、避難所での役割分担や施設の使い方を整理する。

 静岡大教育学部の池田恵子教授は、着替えや授乳室がないことや介護用品、生理用品の不足、避難所で性被害を受けるなどの実態を示した。炊き出しに女性が集中するなど性別によって役割が偏る点も指摘し、「行政との折衝や運営本部で男女をセットにするなど、ニーズを把握していくべき。一緒に運営していく体制が必要」と呼び掛けた。

 LGBT支援団体代表の荒牧明楽さんは、熊本地震で被災した経験や友人の体験を紹介。男女別で物資が分けられ、必要な生理用品などを受け取りにくく、避難所利用を敬遠する意識につながると指摘した。誰でも使えるトイレの設置についても意見が交わされた。

 改訂は2018年以来。市はパートナーシップ宣誓制度の制定などを機に、多様性を踏まえたマニュアルの検討を決めた。検討委員会は次回の8月も含めて今後3回開く。(横田千晶)