現存最古の甲骨文字、金文の「生」をモチーフに制作されたシンボルマークとキャッチコピー(複製)

 鳥栖市にあった更生保護施設「清風寮」について記す前に、更生保護について紹介する。現在の更生保護制度の基本となる法律の一つ、「犯罪者予防更生法」は1949(昭和24)年7月1日に施行された。法の考えに深く共鳴した東京・銀座商店街有志は、その年の7月13日から1週間「犯罪者予防更生法実施記念フェアー」を催す。

 2年後の51年、この取り組みは法務府(現・法務省)主唱、文部省(現・文部科学省)など36の機関・団体が後援する形で、毎年7月を強調月間とする「社会を明るくする運動」として全国展開され、今も続いている。

 更生保護制度施行50年に当たる1999(平成11)年には、10月13日に日本武道館で更生保護全国大会を開催。「更生保護50年史」を刊行したほか、ある企業から社会貢献活動として、更生保護シンボルマークとキャッチコピーの寄贈を受ける。

 更生保護が目指す姿を表すシンボルマークは、現存最古の甲骨文字、金文の「生」をモチーフに、樹木の芽が伸びていくように今をそして未来を生きていくさまを表し、「人はみな、生かされて 生きてゆく」のキャッチコピーが添えられている。

 シンボルマークの制作は、更生保護の精神を最も的確に表す言葉は何か、という観点から始まった。最後にたどり着いた言葉が、数千年の時を経て今なお私たちに訴え続け、そして犯罪者予防更生法において、従来の「司法保護」から変更になった「更生保護」の「生」であった。(犯罪者予防更生法は2008年6月1日、更生保護法の施行により廃止)

 (地域リポーター・久保山正和=基山町小倉)