西岡一義さん(左)、江口泰觀さんと日本画の作品「朝の新地」=佐賀市のぎゃらりぃふじ山

釈迦如来立像(高さ80センチ)=佐賀市のぎゃらりぃふじ山

 仏師の江口泰觀(たいかん)(本名・泰貴)さん(35)=武雄市出身、京都府在住=と日本画家の西岡一義さん(72)=佐賀市=の二人展が24日、佐賀市天神のぎゃらりぃふじ山で始まった。緻密に制作された仏像と日本画の“競演”が、訪れた人を魅了している。29日まで。

 江口さんは佐賀北高芸術コースから京都嵯峨美術大彫刻専攻に進み、在学中に仏像の彫刻を始めた。青銅座像として日本で最も大きい昭和大仏で知られる青龍寺(青森県)に約2メートルの四神像を納めるなど、全国の寺院などから依頼を受けて仏像を制作している。

 青森の寺院に納める予定の「毘沙門天立像」や武雄市の善福寺が所蔵する「釈迦如来立像」など、極限まで磨き上げてとがらせた彫刻刀で繊細な装飾を施した仏像8点と写真2枚を飾る。「仏像は美術品ではなく手を合わせる対象。欲を捨てることで、一人の人間の計らいを超えた世界が現れる」と語る。

 西岡さんは、日本画8点と下絵12点を展示する。「平谷温泉の窓」は、写生をせずに景色を目に焼き付け、持ち帰った感動を絵に込めた。「新たな手法への挑戦。今後に役立つと思う」と話す。院展で入選して外務省に買い上げられた「春の河畔」の下絵などからは、構図や色を練った跡がうかがえる。

 お互いの作品について江口さんは「絵からあふれる清らかな空気に圧倒される」、西岡さんは「仏像に仏の世界が現れ始めていて、頭が下がる」と笑顔を見せた。(花木芙美)