観光船「KAZU 1」の沈没事故で、作業船「海進」によって海面付近までつり上げられた船体(右下)=23日午後3時5分、北海道・知床半島沖【共同通信社ヘリから】

 北海道・知床半島沖で沈没した観光船「KAZU 1(カズワン)」には、西松浦郡有田町の男性3人が乗っていたとみられ、林善也さん(78)と岩永健介さん(74)の2人の死亡が確認されている。

 林さんの長男の友近さん(51)は事故から1カ月がたった現在の心境について、取材に対し「運航会社との話し合いは何も進んでいない。今はお話しすることはありません」と話した。

 2人と一緒に乗船したとみられる70代男性の安否は、23日現在も分かっていない。

 知人らによると、男性は木型の製作所を営み、船舶関係の難しい仕事をする職人として知られていた。口数は少ないが真面目な性格で、草刈りなど地域の仕事も精力的に引き受け、周囲に慕われていたという。

 同じ地区に住み、一緒に地域活動をしてきた桑原清光さん(66)は「(男性が)北海道へ行く前に一緒に酒を飲み、コロナが落ち着いたら草刈り仲間で旅行しようと約束していた。見つからないのではという不安が日々募っている。今は一日でも早く見つかって、家族の元に戻ってきてほしいという思いしかない」と話した。(青木宏文、松岡蒼大)