東日本大震災発生から2日後の2011年3月13日、在沖縄海兵隊が日本政府に申し入れた。「被災者の救援には物資の補給拠点を確保しなければいけません。壊滅した仙台空港を早急に復旧させてください」。後に「トモダチ作戦」と呼ばれた日米合同救援活動の始まりだった◆当時、オバマ政権で副大統領を務めていたバイデン氏はその夏に来日し、首相と会談した後に日帰りで仙台空港を訪問。トモダチ作戦について「米国史上、最も大規模な人道支援活動」と述べ、日米同盟の結束を強調した◆バイデン氏が大統領として来日した。岸田文雄首相とは親交があったが、互いにトップとなって対面での本格的な会談は今回が初めて。ウクライナ情勢やインド太平洋地域の平和と安定など重要課題について、有意義な意見交換ができただろうか◆オバマ政権の中で、バイデン氏はあえて反対意見を述べる役回りだったという。その発言が立ち止まって考えるきっかけになり、論議が深まった。同調するのは簡単で、場の空気も乱さないが、異なる意見は新たな気づきや改善につながる◆バイデン氏はいろんな意見の重要さを分かっているはずであり、ときに考えが違っても率直に語り合えてこそ同盟国といえる。互いの立場を尊重しながら、2人の、日米両国のトモダチ関係が深まればいい。(知)

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