山口祥義知事(左)に県西南部地区のノリ不作に対する支援策を求める要望書を手渡す、県有明海漁業協同組合の西久保敏組合長=県庁

 佐賀県西南部の有明海で養殖ノリの不作が深刻化している問題で、県有明海漁業協同組合の西久保敏組合長らが23日、県庁を訪れ、山口祥義知事に塩田川周辺の漁場調査と潮の流れを改善するための作澪(水路掘削)などの支援策を求める要望書を提出した。

 2021年度の県産ノリの販売額は19年連続で日本一になる一方、太良、大浦地区では平年の1割以下、鹿島、白石地区も半分程度になるなど西南部で厳しい状況が続いている。

 要望書では「21年度の水揚げは過去に類を見ないほど厳しい結果」と指摘、調査や作澪のほか、海底耕耘(こううん)に伴う予算確保、諫早湾干拓調整池からのさらなるこまめな排水などを求めている。

 ノリ養殖歴約20年で、5人の子どもの父でもある鹿島支所青年部副部長の松本秀章さん(38)は「子どもたちにまで心配を掛けているのが、情けなく、悔しい。本当に追い込まれている。なんとか海況を良くして、ノリ養殖という選択肢を残したい」と声を詰まらせながら支援を求めた。

 山口知事は「西南部地区の厳しい状況に心を痛めている。やれることをなんでもやっていく」と応じた。塩田川の作澪のほか、赤潮の発生要因となるプランクトンを補食する二枚貝について「サルボウを大量にまいてみたい」との考えを示し、実効性ある対策を講じていくとした。関連予算を6月定例県議会に諮る見込み。(大橋諒)