「情報コミュニケーション条例(仮称)」の基本理念などを検討するため、意見交換する委員ら=佐賀市役所大財別館

 佐賀市は23日、点字や手話など障害に応じた意思疎通手段の普及につなげる「情報コミュニケーション条例(仮称)」の制定に向けた検討委員会を開いた。11月までに3回開いて条例案に対する意見をとりまとめ、12月定例議会への提案を目指す。

 2019年に市聴覚障害者協会などから、手話の理解促進や普及を目指す「手話言語条例」の制定を求める要望書が提出され、市議会が調査を実施。調査を踏まえ21年3月、市長に情報コミュニケーション条例の早期制定を求めていた。

 検討委員会は、学識経験者や視覚、聴覚、知的障害の関係団体の代表者6人で構成。委員長には社会福祉分野が専門の西九州大の江口賀子准教授が就いた。

 初回は、条例の基本構成などについて意見交換した。市側の案では、すべての市民が障害の有無に関わらず個人として尊重されることを基本理念に掲げ、市の責務として障害の特性に応じたコミュニケーション手段を利用できるよう環境の整備を進めることなどを定めている。

 委員からは「さまざまな障害の特性に触れるような記述が必要」「『自らが選択し』との文言が多くあるが、自ら意思表示できない人も多い。現状を反映してほしい」などの意見が出た。また、同条例とともに「手話言語条例」の制定を求める声も上がった。

 次回は7月中旬ごろを予定し、関係団体へのヒアリング結果の説明などを行う。10月に意見公募、11月に3回目の会合を開き、12月の条例案提出を目指す。(中島野愛)