講演する精神科医師の谷口研一朗さん(右)=佐賀市のほほえみ館

 メンタルヘルス(心の健康)など地域精神保健を考える有志の会「さが銀杏の会」による研修会が22日、佐賀市のほほえみ館であった。「心の病」を抱える当事者やその家族、会員ら約50人が参加。精神科医で訪問診療を行っている谷口研一朗代表(52)の講話を通じ、当事者が安心して暮らせる地域に向けて課題を探った。

 谷口代表は、国内の傾向として精神疾患患者の入院期間が長いことを挙げ「退院後の住まいや適切な支援がなく、長期入院せざるをえないケースもある」と指摘した。訪問型のケアや日中活動の場、当事者同士が支え合う「ピアサポート」の仕組みなど「地域で使うことができるプログラムが十分になく、そこに関わる人も少ない。精神保健の分野でも地域の力を高めていくことが重要になる」と問題提起した。

 任意団体「さが銀杏の会」は2019年9月に設立。昨年度から統合失調症やうつなどの精神疾患を抱える当事者家族に向けた講座を開講、今年も6月から全4回で実施するという。(中島幸毅)