「収束」と「終息」の意味はどう違うのでしょうか。収束とは被害の拡大が収まってきてはいますが、まだ終わらない状態を指します。終息は、被害の拡大がなくなることを意味します。

 それでは一体どうすれば、新型コロナは終わるのでしょうか。収束の方法は端的に言うと、「集団免疫」を得ることです。つまり、誰もが新型コロナにかかると終わりになります。かかっても8割の人は無症状または軽症と言われています。その8割の人だけが都合よく新型コロナにかかって免疫を持つことができ、かつその人たちが重症化しやすい人にうつさなれば理想的です。

 ただ、免疫力の弱い方がかかると、重症化する可能性が高くなります(場合によっては、不幸にも亡くなる方もいます)。特に、老人の方、慢性疾患にかかっている方、ステロイドや抗がん剤などを服用している方は新型コロナにかからないことが重要ですが、かかった場合でも、専門の医療機関に入院し、集中的な治療を受けることが大切です。

 集団免疫が得られれば、新型コロナは普通の風邪になります。収束(終息)させるには、ワクチンを接種するか、直接かかるかのどちらしかないのです。よって、少しずつ新型コロナにかかって医療崩壊に陥らないように、時間をかけて感染対策を行っていくことが望ましいでしょう。感染者数の変化に一喜一憂せず、動じることなく、感染しても無症状または軽症ですむように、日頃から体調を整えておくことがとても大切です。

 新聞や雑誌の一部に政府の対応がうまくなされていない、などの批判の記事をみかけますが、実はそうではありません。関係者は精いっぱい努力されています。また、新型コロナは批判して解決される問題ではありません。

 必ず新型コロナは終わります。時間をかけて、一大事(感染者が急増するような事態)になって、皆さんがパニック状態にならないように、少しずつ感染者がみられ、最終的に集団免疫を獲得すれば、新型コロナはただの風邪になっていくでしょう。

 (九州大学キャンパスライフ・健康支援センター教授 佐藤 武)