経済安全保障プロジェクトチームに指示を出すリーダーの原尚士警備部長=佐賀市の県警本部

 企業などが持つ先端技術が国外に流出するのを防ぐため、佐賀県警は「経済安全保障プロジェクトチーム」を発足した。11日には経済安全保障推進法が成立し、産業スパイなどへの警戒が強まっている。県警のチームは、県内の企業などに危機意識を高めてもらうため、対策のノウハウを提供するなどの取り組みを推進していく。

 チームは約30人で、警備部やサイバー攻撃へ対応する部署、各署の警備課長らで構成している。情報収集や分析、取り締まりを行うほか、企業や研究機関を訪問し、有効な対策を伝えて流出防止を支援する。

 県警によると、県内で先端技術を扱っている企業150社を選定した。今年に入り、訪問やオンラインを通じて、シリコンウエハー製造大手のSUMCOの久原工場(伊万里市)など40社で講話を実施。今後も情報を盗み出す手口やスパイが近づいてくる手法など、警察が把握している事例を共有していく。

 20日に県警本部で研修会が開かれ、原尚士警備部長は「企業にとって大切な知的財産である先端技術の流出を防ぐ取り組みは非常に重要。安全保障にも影響を与えかねず、企業が抱えるニーズや不安を把握し、活動を進めたい」と述べた。

 6月3日には、佐賀市のグランデはがくれで「佐賀経済同友会例会」があり、松下徹本部長が経済安全保障推進法について講演、周知を図る。(樋口絢乃)