困っている人を見かけた時、何か手伝えたらと思う。だが、見知らぬ人に声をかけるのは勇気がいる。わが身を振り返ると、考え、迷っているうちに何もできなかったことは多い◆逆に、考える前に行動を起こす人はいる。NPO法人東北関東大震災支援隊本部「BOND&JUSTICE」代表の大土雅宏さんは、その一人だ◆大土さんは福島県出身。2011年3月11日に東日本大震災が発生した際、すぐに救援物資の提供を呼び掛け、被災地に届ける活動を始めた。単発ではなく、炊き出しの「継続」に力を入れ、提供した食事の数は4カ月間で1万5千食を超えた。佐賀豪雨の際も炊き出しに佐賀を訪れた◆「Late help is no help」という言葉がある。「遅い助けは助けにならない」という意味。大土さんのように、必要な時に必要な援助をすることが大事。そう分かっていても現実は難しい面もある。思いを伝えることは難しく、思いを形にすることはもっと難しい。でも、寄り添う気持ちがあれば、相手に届くと信じたい◆東日本大震災から11年。被災地を見つめてきた大土さんが6月11日午後1時半から、佐賀市のアバンセで講演する。出会いと絆の大切さをあらためて考えるきっかけになるだろう。佐賀いのちを大切にする会、電話0952(29)8545。(義)

下記のボタンを押すと、AIが読み上げる有明抄を聞くことができます。