中高生の英語力

 文部科学省は18日、公立小中高校を対象にした2021年度英語教育実施状況調査の結果を公表した。「英検3級」以上の力がある中学3年は47・0%、「英検準2級」以上の力がある高校3年は46・1%で、前回19年度よりそれぞれ3・0ポイントと2・5ポイント増えた。同調査が始まった13年度以降で最高だが、政府目標の50%には届かなかった。

 調査は21年12月時点で実施。中3で英検3級程度以上を取得していた生徒は27・2%。学校の成績などを基に教員の裁量で「相当する力がある」と判断した生徒は19・8%だった。

 高3で英検準2級程度以上を取得していた生徒は31・2%。教員の判断で認めたケースが14・9%あった。学科別では、普通科は59・4%、英語や国際関係は92・8%に上る一方、工業や商業などその他の専門学科は17・6%にとどまった。

 中3の状況を都道府県・政令市別に見ると、目標を達成した割合が最も高いのはさいたま市の86・3%で、福井県85・8%、福岡市66・0%が続いた。高3は都道府県別に調べ、福井県59・6%、富山県59・3%、静岡県54・4%の順。

 20年度から教科となった小学5、6年について、英語の授業を行った教員のうち学級担任は4万1610人で51・2%を占めた。一方で、英語を専門に教える「専科教員」らは2万2384人で27・5%だった。

 常勤の小学校教員のうち中高の英語免許を保有している割合は7・5%(19年度比1・2ポイント増)。文科省の担当者は「専科教員や免許取得者が増えることで、より専門的な指導につながる」と話している。

 佐賀県は、「英検3級」以上の力がある中学3年は31・0%で都道府県・政令市別で最低の67位だった。内訳は英検3級程度以上を取得していた生徒が21・0%で、この割合は39位タイだったが、教員の裁量で「相当する力がある」と判断した生徒が10・9%で押し下げた。

 「英検準2級」以上の力がある高校3年は46・8%で都道府県で24番目だった。(共同)

「英語で授業」の教員減少

 文部科学省の2021年度英語教育実施状況調査では、学習指導要領で中学高校ともに「英語で行うことを基本とする」と明記されている授業について、「発話の半分以上を英語で行っている」と答えた中学教員が73・4%、高校教員が46・0%だった。

 前回19年度調査より中学で3・5ポイント、高校では6・4ポイント減っており、文科省の担当者は「新型コロナウイルス感染拡大に伴う休校で授業日数が減り、教科書を終わらせることを優先して日本語で授業を進めたケースもあった」と分析。同省は引き続き、英語使用の充実を求めていく。

 文科省によると、中学に比べて高校では大学受験を想定した複雑な文法や和訳があり、日本語での説明が多くなる傾向があるという。

 都道府県・政令市別に見ると、中学で「発話の半分以上を英語で行っている」は大阪府の98・7%が最高で、次いで山口県の98・3%。高校では堺市と岡山市が100%を達成した。

 英語を担当する教員について、一定の目安とされる英検準1級程度以上を取得しているのは中学で40・8%(前回比2・7ポイント増)、高校で74・9%(同2・9ポイント増)だった。

 佐賀県で「発話の半分以上を英語で行っている」と答えた中学教員は77・2%、高校教員は52・0%だった。どちらも全国平均を上回っている。(共同)