日常的にたんの吸引やチューブからの栄養注入が必要な「医療的ケア児」。佐賀県内では推計で約160人が暮らしている。2021年9月、国や自治体が支援することを「責務」と明記した法律が施行され、県は22年4月にセンターを設置した。一人一人違う当事者たちの日常や現状の課題を見つめ、支援の道筋を探る。

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 ピピピッ、ピピピッ、脈拍が早いことを伝えるアラームが鳴った。「大丈夫だよ、凌羽(りょう)君」。嬉野市の藤本恵理子さん(33)は優しく声をかけながら体をさすった。長男の凌羽ちゃん(4)は、自宅で寝たきりの生活を送る。