コンシェルジュの始動で、茶農家の農繁期にも茶空間体験が提供できるようになったティーツーリズム=嬉野市嬉野町の天茶台

 佐賀県嬉野市の茶農家らがうれしの茶で観光客をもてなす「ティーツーリズム」で、4月からコンシェルジュが活動を始めた。茶畑に設けた施設で茶を楽しむ人気プログラム「茶空間体験」は、農繁期のため春から初夏にかけては実施できなかったが、コンシェルジュの導入で通年での提供が可能になった。主催する有志グループの代表の一人、北川健太さん(37)=旅館大村屋社長=は「観光需要が高い時期も受け入れができ、体験者の利便性が高まった」と話す。

 「ティーツーリズム」は市内の茶農家や旅館経営者ら有志で約2年前から本格的にスタート。五つあるプログラムのうち「茶空間体験」は、茶農家が茶畑に設けた施設で茶と菓子でもてなしてきた。4~6月は農繁期で予約を受け付けていなかったが、新茶の緑が美しく、大型連休など観光需要期のため、新たなアテンド役としてコンシェルジュを導入した。

 昨秋に募集し、茶や嬉野市の知識を2カ月間学ぶ研修を経て、3人を採用。「茶空間体験」の現場では、茶農家を手伝いながら経験を積んだ。

 3人は鈴木美津子さん(45)、瀬頭恵美さん(28)=以上嬉野市、鳥谷唯さん(34)=武雄市。茶道をたしなむ鳥谷さんは茶文化を後世に残したいと応募し「鳥の声や水の音も含め、五感で味わってほしい」と思いを語る。

 3人は現在、屋外に3施設ある茶空間のうち「天茶台」のみを担当するが、鈴木さんは「他の空間でももてなしができるように」と、研さんを積み活動の幅を広げたいと話す。

 「茶空間体験」は1人1万円(税別)。問い合わせはメール、ureshinochadoki@gmail.comへ。

 ティーツーリズムのプログラムは、滞在中のお茶の世話を「茶師」が全て行う「茶泊」、旅館のティーサロンで茶と茶農家との会話を楽しむ「茶話」などがある。市内観光需要の増加や、農閑期を活用した茶農家の収益増加策などとして取り組んでいる。(古賀真理子)