継続した避難訓練の重要性などを説明するオンライン講演を聞く参加者=佐賀市のメートプラザ佐賀

簡易トイレやパーテーションなどを設置。実際に見る参加者=佐賀市のメートプラザ佐賀

 地域の防災、減災に取り組む自主防災組織を対象にした研修会が15日、佐賀市のメートプラザ佐賀で開かれた。2018年の西日本豪雨の際に適切な支援で住民全員の避難に結び付けた岡山県総社市下原地区の事例を解説し、継続した避難訓練や顔の見える地域づくりの大切さを確認した。

 同地区の自主防災組織の副本部長、川田一馬さんがオンラインで講演。東日本大震災を契機に立ち上げて日頃から顔なじみの組織づくりを心がけていることや、各世帯に非常用持ち出し袋を配布する取り組みなどを説明した。

 西日本豪雨で夜間にアルミ工場が浸水により爆発した際、組織の役員らが要支援者を記した世帯台帳や安否確認表を手に各戸を回り、避難を呼びかけたという。110世帯約350人の全員が避難できたことを挙げ、「夜の避難訓練も取り入れ、側溝など暗いと見えにくくなる場所や、昼より避難に1・5倍の時間を要することも把握できていた」と振り返った。

 その上で、「毎年欠かさず避難訓練を本気で行ったことで、住民が自ら逃げ切る行動につながった。継続した訓練がいざという場合に機能する」と強調した。

 研修会は同市主催で、市内の80組織から98人が参加した。講演後は、市が備蓄する居室用のパーティション(間仕切り)や電動エアーベッド、水を使わず1回ずつ密封して排出する自動ラップ式トイレなどを実際に組み立てて紹介した。(福本真理)