空き家を活用して開設した佐賀コミュニティフリッジ。24時間無人運営で、食料品などを並べる=佐賀市

佐賀コミュニティフリッジの開設を祝ったオープニングイベント=佐賀市

 生活が厳しい家庭に常備した食料品や日用品を提供する保管スペース「佐賀コミュニティフリッジ」が14日、佐賀市に開設された。空き家を利用し、登録制の24時間無人運営で、必要とする人が時間や人目を気にせず無料で受け取れる。コロナ禍による収入の急減などに伴って子ども食堂や食料品を集めて供給するフードバンクの取り組みが広がる中、全国で5例目、九州では初めての設置となる。

 コミュニティフリッジは「公共冷蔵庫」と呼ばれる。NPO法人「空家・空地活用サポートSAGA」(佐賀市、塚原功代表理事)が空き家を活用して設け、子どもの居場所づくりを進める「さが・こども未来応援プロジェクト実行委員会」(同市、山田健一郎実行委員長)が運営を担う。開設に当たり休眠預金活用事業を行う一般財団法人社会変革推進財団の支援も受けた。

 運用開始時は児童扶養手当を受給する佐賀市内のひとり親家庭約1500世帯を対象とする。支援団体や自治体を通じてチラシを配り、ウェブサイトや電話で登録できることを周知する。登録後はスマートフォンなどを使って入り口の電子キーを解錠できる。

 提供品は企業や個人からの寄付や、郵便局の窓口に設置している「フードボックス」に提供された食料品などを活用する。保管スペース内の棚にはレトルト食品や缶詰、子ども服、生理用品などが並ぶ。所在地は公表していない。

 オープニングイベントが同日に現地で開かれ、協力団体の代表者や関係者らが出席して開設を祝った。塚原代表理事は「取り組みを機に活動が広がり、佐賀県全体が温かい地域になれば」と支援拡大に期待を寄せた。(德川詩織)