殉職隊員の遺影を前に、事故の再発防止を誓う竹本竜司西部方面総監=神埼郡吉野ヶ里町の陸上自衛隊目達原駐屯地

 神埼市千代田町の住宅に2018年2月、陸上自衛隊目達原駐屯地(神埼郡吉野ヶ里町)所属のヘリコプターが墜落した事故で殉職した隊員2人を慰霊する「顕彰室」が、同駐屯地内に設置された。14日に遺族を招いて開設行事が開かれ、2人が所属した西部方面航空隊の隊長が「二度と航空事故を起こさない、二度と仲間を失わないためのより一層の努力をしていく」と誓った。

 顕彰室は18年12月から整備を進めてきた。殉職した斉藤謙一さん=当時(43)=と高山啓希(ひろき)さん=当時(26)=の遺影を掲げ、顕彰碑に「航空安全 誓いと祈り」と刻んだ。2人の経歴とともに、任務中の写真も掲示している。

 開設行事には高山さんの遺族ら5人も出席して黙とうをささげ、献花した。竹本竜司西部方面総監は「仲間を失うという何よりつらい出来事が再び起こらぬよう、事故を深く胸にとどめ、風化させないよう顕彰室を開設した。厳正な安全管理のもと、隊員が安心安全に任務を遂行することを誓う」と追悼の言葉を述べた。

 高山さんの母智絵さん(55)は取材に「息子たちを忘れないでいてくれることに感謝している」とした上で、「事故を繰り返さないことが何より大切。命を落とす隊員、そして遺族と呼ばれる人をまた生んでほしくない。今日の誓いの言葉を実行してほしい」と再発防止を強く求めた。

 目達原駐屯地によると、顕彰室は毎年行う慰霊行事のほか、航空安全の意識啓発を目的にした隊員教育に活用する。(江島貴之)