泉輝央さんの4こま漫画「福野富さん」約100話が並ぶ複製原画展=白石町の福富ゆうあい館

台風など時事ネタや季節モノも連載した泉輝央さんの漫画

 旧福富町の町報に28年近く連載された4こま漫画「福野富さん」の複製原画展が、白石町の福富ゆうあい館で開かれている。福富地域の四季や慣習、暮らしをユーモラスに描いた元警察官の泉輝央(てるお)さん(89)=佐賀市=の傑作約100点が並ぶ。30日まで。

 泉さんは佐賀漫画集団の会員で、県警や県防犯協会の機関誌、佐賀新聞などに長期にわたって漫画を提供してきた。白石署に勤務したのが縁で、1978年4月の福富町報創刊から連載を開始。月1回、自治体合併で白石町になる直前の2005年12月まで323回掲載した。

 複製原画展は今年の初め、同図書館の館内整理の際に原画約100点が見つかったのがきっかけ。「懐かしい。みんなに見てもらえれば」と企画された。原画を拡大コピーして展示している。

 漫画には農作業やお盆、正月など季節を感じさせる内容や、餅すすりといった地域の慣習も題材にしている。「ドライブに連れて行って」とせがむ子を「一日中ドライブ」と田植え機に乗せたり、「こいのぼりは変化がない」という孫のためにムツゴロウとワラスボでのぼりを作ったり…。台風襲来などもユーモアを交えて4こまの中で展開している。

 泉さんは現在、佐賀市の介護施設に入所している。「福野富さん」については以前、佐賀新聞の取材に「町報だといろんな話題が扱えて描きやすい」と話していた。会場には感想を記入するノートもあり、次男の彰(あきら)さん(56)は「皆さんの思いが込められたノートを父に見せたい。きっと喜ぶ」と来場を呼びかけている。(小野靖久)