区間の端だけ車道の通行止めが続く佐賀市道八戸天祐線。手前は市道大財町北島線=佐賀市天祐

 佐賀市の佐賀北高前から南に向かって真新しい道路ができている。一見、工事は終わっているようだが、端の100メートル余りは「通行止め」の看板が立ったまま、1年以上たっても開通しない。その理由を尋ねる投稿が佐賀新聞「こちら さがS編集局」(こちさが)に寄せられた。市は「通行の安全策を講じてから」とし、信号機設置など待つ方針で、開通は早くても2023年度以降の見通しだという。

 道路は「市道八戸天祐線」。市道路整備課によると、かつて農地だった北端部分には道路を新設し、佐賀少年刑務所付近から南は、国道207号に接続している既存道路の拡幅や直線化などを行っている。全長約1キロを分割して整備を進めており、北側の約600メートルは21年1月末にほぼ完成した。一方で、残る南の区間はまだ用地確保や事業認可手続きの段階だ。

 真新しい道路には幅2・5メートルの歩道が両側にあり、車道には中央線もある。ただ佐賀北高前の市道「大財町北島線」と接続する北端の百数十メートルは、現在も車道が封鎖されている。

 ▽強い懸念

 同課によると「道路はできているのになぜ開通しないのか」という問い合わせは、多数寄せられているという。ただ、今後工事を控える南の区間にはまだ歩道もなく、道幅も狭い上、見通しの悪い箇所もある。道沿いには中学校や保育施設などもある。

 地元住民は「入り口(佐賀北高前の交差点)が開通すれば、狭く見通しの悪い道の交通量が急増する」と強く懸念し「せめて安全への配慮を」と求めている。

 市は、開通には少なくとも佐賀北高前に信号機が必要と考えており本年度、県警に要望を出す。ただ最短でも設置は23年度になる見通し。市はめどが立ち次第、地元や学校などに説明し、残る区間の整備を待たずに現在の封鎖部分を開通させる方針だという。

 残る区間については、用地交渉は進んでいるものの、地権者の移転先確保などクリアすべき課題がある。一部の事業施工期間は本年度までとなっているが、延長に向け調整している。

 ▽必要な道路

 路線の整備計画は古く、1949年には都市計画道路に決定した。急速に都市化が進む中で先送りされながらも計画は残り、14年度にようやく着工した。周辺の混雑緩和や災害時の避難路としても必要な道路とされている。

 同課の本山智洋副課長は「まちができた後の道路の拡幅などはどうしても時間がかかる。『もうできているのになぜ通さないのか』という疑問は当然あると思うが、地元と歩調を合わせながら進める必要があり、市としても開通後の安全を最優先に考えている」と説明している。(志垣直哉)

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