新しい中期経営計画を説明するJR九州の青柳俊彦社長=福岡市のJR九州本社

 JR九州は23日、2022~24年度の中期経営計画を発表した。9月23日に九州新幹線長崎ルート武雄温泉-長崎(西九州新幹線)の開業を控え、「開業を起爆剤とした西九州エリアの開発を推進し、新幹線開業効果の最大化を目指す」ことを重点戦略の一つに掲げている。

 新型コロナウイルス感染症でダメージを受けた鉄道運輸収入の回復を目指す。21年度は910億円を見込み、24年度は1450億円を目標にした。コロナ禍前の19年度(1514億円)との比較では95%の水準となり、森亨弘常務は「コロナが収束しない中、これが高いのか低いのかというのはあるが、西九州新幹線があるのでチャレンジしていきたい」と説明した。西九州新幹線単独の収入目標は明らかにしなかった。

 西九州エリアの取り組みのうち佐賀県関係では、新幹線開業と新たな観光列車「ふたつ星4047」(22年秋)のほか、佐賀駅のえきマチ1丁目佐賀のリニューアル(23年春)、嬉野での旅館開発(23年秋)、肥前浜宿の宿泊施設(22年1月開業済み)を挙げている。

 鉄道事業単体で21年度は219億円の赤字を見込んでいるが、営業費用の1割に相当する年140億円の固定費削減などで「持続的で安定した黒字体質の実現を目指す」としている。多角経営を進めているグループ全体では、企業や行政向けの事業を強化する。青柳俊彦社長は「人流の多少の変動にも揺るがない強い経営体質をつくることが重要」と語った。(宮﨑勝)