産学官共同組織のイメージ

 半導体産業が集積し「シリコンアイランド」と呼ばれる九州地方で関連産業に携わる人材を育てるため、政府が産学官の共同組織を立ち上げることが27日分かった。企業が求める専門人材を育て、送り出す仕組みを整え、国内の製造基盤を強化する。

 関係者によると半導体の世界大手、台湾積体電路製造(TSMC)の参加も調整中。TSMCはソニーグループと共同で熊本県に半導体工場を建設する方針で、2024年末までの生産開始を目指している。これにより約1500人の先端技術に通じた人材の雇用を見込む。

 共同組織には半導体関連企業のほか、熊本大や九州各地の高等専門学校といった教育機関が参加する見通しだ。企業側が人材の需要を伝え、教育機関はそれを踏まえた人材育成カリキュラムを組むなどして対応する。「即戦力」を生み出す体制をつくる考えだ。

 経済産業省や文部科学省、地方自治体も加わり、産学の橋渡し役として支援する。

 デジタル社会に欠かせない半導体の確保は日本経済にとって重要な課題となっている。かつて世界シェアの半分を占めた日本メーカーは存在感が低下。政府は立て直しに向け、国内の工場立地に加え、人材育成や研究開発の支援に力を入れる方針だ。【共同】