27日に始まった北方小のドライブスルー方式による抗原検査。児童約100人が申し込んでいる=武雄市北方町(画像の一部を加工しています)

 新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」による「第6波」で、子どもたちにも感染が急拡大し、学校現場が対応に苦慮している。臨時休校や学級閉鎖に踏み切る判断が難しく、抗原検査などに手間と時間もかかるためだ。受験シーズン本番に突入しており、3年生を学年閉鎖した中学校からは「この時期に授業ができないのは痛い」との声も上がっている。

 複数の学年で児童の陽性が確認され、26日から31日まで臨時休校に入った武雄市の北方小。「休校になり不安に思っている児童、保護者の思いに応えたい」と、27日からドライブスルー形式の抗原検査を始めた。全児童327人の3分の1に当たる約100人が申し込んでおり、28日まで実施する予定で「感染がこれ以上広がらなければよいが…」と市学校教育課。結果は約15分で分かるため、陽性の場合は、市内の医療機関でPCR検査を受けてもらうことになるという。

 鳥栖市では、中学1校の3年生を27日から学年閉鎖した。高校入試を控えた大事な時期で、オンラインで授業や学習支援を行う。市教委は「できる部分をやっていくしかない」と有効策を探る。2月初めから福岡県内で私立の入試もあるため、生徒の健康状態と各校の受験可否の規定をみながら、現場は個別対応に追われている。

 陽性判定者と濃厚接触者が4人ずつ確認された杵島郡大町町の小中一貫校「大町ひじり学園」。対応した町教委は「濃厚接触の可能性がある人のリスト作りに時間が掛かった」と話す。陽性者が判明すると、2日前から授業の状況や行動履歴、友人との接触状況などの聞き取りを進め、リストを保健福祉事務所に提出した。

 船木幸博教育長は「クラスター発生時点で家族や関係者の登校を控えてもらったので、学校での広がりは抑えられた。現場はまずリスト作成に追われる。感染が多人数になると大変になる」と指摘する。

 臨時休校や学級閉鎖の基準については、学校関係者から「あいまいだ」との声も上がる。学級閉鎖について文部科学省のガイドラインは「同一学級で複数の感染」「1人の感染者と複数の濃厚接触者」「1人の感染者と複数のかぜなどの症状者」などを示している。ある関係者は「『複数』をどう考えたらいいか。学校やクラスの規模などを考慮する必要はないのか」と困惑する。

 県健康増進課によると、年明け以降27日までに、県内の小中高計9校でクラスター(感染者集団)が確認された。落合裕二県教育長は26日の県新型コロナ対策本部会議で、家庭、職場、学校での感染のループを絶つため、「学校での感染症対策を一層徹底する必要がある」と強調した。(取材班)