1998年5月、仮釈放され約17年ぶりに帰国し、会見する孫裕炯さん(右)と妻の夫辛花さん=関西空港

 韓国最高裁は27日、軍事独裁政権下の1981年に情報機関の国家安全企画部(現国家情報院)が「北朝鮮スパイ」として摘発し、死刑判決を受け約17年間拘束された大阪市の在日韓国人、故孫裕炯さん(2014年に84歳で死去)の再審で、無罪としたソウル高裁判決を支持し、検察の上告を棄却した。孫さんの無罪が確定した。関係者が明らかにした。

 高裁は昨年10月、安企部が孫さんを令状なしに46日間監禁し、拷問で「自白」を強要したと認定。嫌疑全体が捏造されたことが認められていた。孫さんは80年代の原審の法廷で起訴内容を一時認めたが、高裁は信用できないとも判断した。