国道34号沿いのガソリンスタンド。店頭に価格を表示していない店舗も多い=26日夜、鳥栖市(撮影・米倉義房)

 国が想定するガソリン価格抑制のイメージ

 東京都内のガソリンスタンド=26日午後

 経済産業省は26日、レギュラーガソリン1リットル当たりの24日時点の平均小売価格が17日の前回調査と比べ、福島を除く46都道府県で上昇したと発表した。佐賀や山形、京都、長崎など20都府県で170円を超え、一部の地域は180円に迫った。暖房などに使われる灯油も値上がりが続いた。食料品の相次ぐ値上げとあいまって家計への打撃となる。政府は27日に初の燃油価格急騰抑制策を発動し、価格への監視を強める。

 経産省によると、24日時点のレギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均価格は170円20銭となり、13年4カ月ぶりに170円を超えた。軽油は150円ちょうど。いずれも前週より1円80銭高かった。灯油は18リットル当たり29円高い1987円と、13年3カ月ぶりの高値となった。

 佐賀県内のレギュラーガソリン1リットル当たりの平均小売り価格は前週より2・3円上昇し、172円となっている。

 抑制策の発動基準はガソリン1リットル当たり170円で、これを突破したため、政府は石油元売りに対し、27日の卸売り分から1リットル当たり3円40銭の補助金を支給する。対象はガソリン、灯油、軽油、重油の計4種。補助は同額で、原油市場の動向を考慮し、毎週見直す。

 一部の石油元売り大手は26日、ガソリン1リットル当たりの27日からの卸売価格を、本来の価格から補助金分の3円40銭差し引いて販売すると卸先のガソリンスタンドなどへ通知した。

 岸田文雄首相は26日、「小売価格の上昇は順次抑制されると考えている。(抑制策が)価格に反映されているかどうか、経産省がしっかり把握する」と政策の効果に期待を示したが、ガソリンや灯油価格に大きく影響する原油価格が上昇を続ければ、上限が1リットル当たり5円の補助金では値上がり分を埋め合わせられなくなる可能性もある。

 ガソリンの小売価格は、製油所からの距離や輸送方法、競争環境により各地で異なる。都道府県別の平均価格を見ると、177円90銭の最高値だった長野をはじめ、計6県が175円を超えた。上昇幅は滋賀の3円70銭が最大で、宮城、秋田の3円40銭が続いた。福島は10銭下がった。

 平均価格を調査した石油情報センターによると、小売価格の値上がりはロシアによるウクライナ侵攻への懸念などで原油相場が上昇したため。来週は、抑制策の効果で横ばいになると予想した。

 補助金は3月末までの「時限措置」であるため、高値圏での推移が続けば、政府は4月以降も延長などの追加対策を迫られそうだ。【共同】