多久市日中友好協会などが開いたしのぶ会=多久市の東原庠舎

 「儒学の祖」とされる孔子の子孫で、昨年11月に亡くなった孔徳懋(こうとくぼう)さん(享年105)をしのぶ会が20日、ゆかりのある多久市で開かれた。40年近く交流を続けてきた関係者約20人が中国訪問時の思い出などを振り返り、別れを惜しんだ。

 孔さんは孔子から77代目の子孫に当たる。世界各地で「人を許す」という儒学の教えを説き、孔子像を祭る多久聖廟(せいびょう)がある多久市にも3度訪れた。

 交流は1983年に始まった。中国からの引き揚げ者らで結成された市日中友好協会の会員らが孔子の生誕地の中国・曲阜市や、孔さんの自宅がある北京市を幾度となく訪問。市民レベルで交流を続け、多久、曲阜両市の友好都市締結の足掛かりになった。

 元中学教諭で、協会の創設時から活動に携わってきた尾形節子さん(88)は孔さんを自宅に招くなど親交が深く、「姉」「妹」と呼び合う仲だった。尾形さんは「何回もお会いするうちに、ぴたっと心が通じ合うようになり、これこそが人のつながりだと思った。気品があり、寛大で優しさにあふれた人だった」と別れの言葉を述べた。(谷口大輔)