新型コロナウイルス感染急拡大の企業への影響

 新型コロナウイルス感染が国内で急拡大し、工場や店舗の一時休業が相次いでいる。従業員が感染したり、濃厚接触者と判断されたりした結果、部品の調達や人繰りが難しくなった。新変異株「オミクロン株」が猛威を振るい、「対策をしていたのに社員が感染した」との声もあり、企業は正常化に向けた対応に追われている。

 トヨタ自動車は部品調達先の新型コロナ感染や半導体不足で21、22、24日に国内の最大12工場23ラインを停止する。対象に含まれる堤工場(愛知県豊田市)では従業員の感染を確認した。

 欠品となる部品の代替品を調達するなどして「何とか稼働を続けるために日々やりくりしている」(広報)という。1月の国内の減産規模は累計約4万7千台に膨らむ見込みだ。

 ダイハツ工業は従業員らの感染拡大を受け、本社工場(大阪府池田市)と滋賀第2工場(滋賀県竜王町)の生産を一部停止した。スズキは国内の取引先の部品メーカーで感染者が発生し、部品供給が不足しているため、湖西工場(静岡県湖西市)と相良工場(同県牧之原市)の操業を22日の1日間停止する。

 顧客と顔を直接合わせる窓口業務にも影響が出ている。大和証券は新潟支店(新潟市)で複数の社員が感染し、店頭業務を一時停止した。日本郵便は全国約30店舗の営業を止めている。対面型サービスを手掛ける企業の関係者は「基本的な対策をしていても社員が感染している。これでは集団感染が簡単に起きてしまう」と頭を抱える。

 スターバックスコーヒージャパンなどの飲食店もスタッフの感染で一部店舗が休業している。イトーヨーカ堂は従業員の欠勤などに備え、他部門の従業員が食品など生活必需品の売り場でも働けるように教育しているという。