行政代執行で撤去される空き家。宣言を受け、消防署員らが屋内を調査した=杵島郡白石町戸ケ里

 杵島郡白石町は13日、倒壊などの危険性が増している同町戸ケ里の空き家を、空き家対策特別措置法に基づく行政代執行で撤去を始めた。町が代執行で空き家を撤去するのは初めてで、佐賀県内では3例目。費用は所有者に請求する。

 解体、撤去するのは木造2階建て延べ床面積296平方メートルの家屋と既に倒壊している小屋。約2カ月で撤去する。費用の見積もり額は572万円で、確定後に町外在住の所有者に請求する。

 空き家は小学校の通学路沿いにある。近隣住民らの危険性の指摘を受け、町は2015年以降、瓦の除去など安全対策を取りながら所有者に除却を求めてきた。昨年からは法に基づいて指導や勧告を重ねたが改善されず、命令と戒告を経て行政代執行に踏み切った。異議申し立てなどはなかった。

 13日は行政代執行の宣言に続いて警察や消防関係者が屋内を調査。九電やNTTが引き込み線を取り外し、町職員が有価物の確認などを進めた。今後、解体と撤去を進める。

 町によると、佐賀県内で代執行による空き家の撤去は佐賀県内では19年に嬉野市、20年に多久市で行われている。白石町の空き家は226件(20年末調査)で、14件は危険を伴う「特定空き家」だった。このうち1件は昨年11月に町の求めに応じて撤去された。(小野靖久)

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