店頭に並んだ福袋を品定めする買い物客。県内の商業施設の初売りは、おおむね好調な売り上げで、「コロナ前」を上回る店舗もみられた=1日午前、佐賀市のモラージュ佐賀(撮影・山田宏一郎)

 前年に引き続き新型コロナ禍で迎えた佐賀県内の商業施設の初売り。感染状況が比較的落ち着きをみせていたことから、各施設とも活気を取り戻した。「コロナ前」と比べても売り上げを伸ばした店舗もあり、前年は少なかった家族連れでの来店が多かった。福袋もオンライン予約や前年末からの前倒し販売、整理券の配布など、感染防止策を徹底しながら回復基調の消費取り込みを図った。

 例年通り2日から営業を始めた佐賀市の佐賀玉屋は、密防止策として今回初めて開店前に整理券を配布した。人気福袋600袋分の整理券は15分でなくなり、前回は動かなかった33万円の高額皮バッグや10万円台のペルシャじゅうたんなどの福袋が売れるなど、「来店数も売り上げも昨年を上回る盛況ぶり」(担当者)だった。「いい物をお得に買いたいとの購買意欲が戻りつつある」と明かす。

 昨年リニューアルした佐賀市のイオン佐賀大和店は、コロナ前を上回る売り上げで「すごく良かった」と森雅信店長。1日の開店と同時に前年比約2倍の来店客が詰めかけた。「質のいい品がよく動いた」と話し、今後についても、コロナ禍で抑えられてきた消費が反動で増える「リベンジ消費」への期待は大きい。

 「昨年どころか、コロナ前に匹敵する売り上げで活気が戻った」と話すのはモラージュ佐賀(佐賀市)の野田圭佑総支配人。福袋だけでなく、昨年は苦戦した成人式、謝恩会用のアイテムを販売する着物店やスーツ店の売り上げも好調だという。「正直どれほど戻るかと心配していた。ここまで活気が戻るとは」と胸をなで下ろす。

 佐賀市のゆめタウン佐賀では1日、開店とともに約3千人が押し寄せた。人気のくじ引きイベントには600人の列ができた。同店は分散来店をねらい2020年末に続き年明け前に福袋を販売。コロナ禍で「おうち時間」が増えた生活の変化を捉え、おしゃれ着よりもスポーツウエアやインナーの福袋が目立った。売り上げ、来店数ともにコロナ前に近づいており「いい実績が出せた」(担当者)という。

 今後の消費回復への期待はあるものの、各店舗とも新型コロナの新変異株「オミクロン株」の感染者急増が冷や水を浴びせないかとの不安は隠せない。ある店舗の関係者は「県内でも感染者が増えており、さまざまな自粛要請が出て、また消費が萎縮しないかが心配」と明かす。(志波知佳)

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