大きく折れ曲がったマツ=1月6日、唐津市浜玉町

 唐津市の虹の松原の県道沿いで、昨年12月30日に直径80センチを超すマツが折れ曲がっていたことが分かった。松は県道側でなく松原内に倒れ、けが人はなかった。松原と県道を管理する国、県によると、同29日までに行われた巡視でこのマツの異変は確認されていなかったという。

 12月30日に市民から市に電話があり、唐津土木事務所が現地を確認。県は「通行の安全に影響はない」として翌日にコーンを立てた後、森林管理署が4日に立ち入り禁止のテープで囲んだ。30日の最大瞬間風速は14・6メートルで、通行止めにはしていなかった。

 折れたマツは幹の直径88センチ、高さ約16メートル。地上5メートルほどから裂けるように折れ、周囲のマツに触れて他の2本も倒れたという。森林管理署によると、折れた幹に腐食は見られず、伐採後に原因を調べる。

 県道の安全管理は唐津土木事務所、それ以外の松原内の管理は国の佐賀森林管理署が担っている。虹の松原では2年前、マツが倒れて当時小学5年の川﨑辿皇(てんこう)君が亡くなる事故が起きている。今回倒れたマツは事故後の樹木医の調査対象にはなっていなかった。

 このマツは浜玉町の県道沿いに立ち、唐津土木事務所は「当初から林内に傾いていた。県道の通行を妨げるものではなく、注視してきたマツでもない」と話し、撤去は佐賀森林管理署が行う。同署は車などでマツの危険や不法投棄などの有無を見回っており、昨年は12月27日に巡視し、異常は確認されなかったという。

 松原内には観光客らが立ち入り、県道沿いはサイクリングを楽しむ観光客も訪れる。県道側に折れ曲がった場合は大事故になる可能性もあっただけに、森林管理署は「目視だけで巡回しているが、見落としがあった。引き続き巡視を続けるが、目視のほかの方法も模索する必要がある」と話す。土木事務所は「必要に応じて森林管理署と連携していく」としている。(横田千晶)

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