くるまおろしで、ろくろに向かう深川聰さん(左)と大場美央さん=有田町の深川製磁

今年の抱負などを語る深川一太窯主=有田町の深川製磁本店

 有田町の深川製磁で7日、仕事始めに当たる「くるまおろし」が開かれた。1894(明治27)年の創業以来続く新年の行事で、同社芸術室のろくろ師2人が気持ちを新たに、器やつぼの制作に励んだ。

 有田の窯元でかつて年末に蹴ろくろ(車)を台座から外して神棚にしまい、新年に神棚からおろして仕事始めをしていたことにちなむ行事。工場内で健勝を祈願した後、しめ縄などを飾ったろくろ場で、深川聰さん(65)が作品のつぼ、大場美央さん(41)が製品の蓋付きご飯茶わんを成形した。

 深川さんは長年の経験で培った職人技で、高さ約40センチのつぼの形を整える削り仕上げに取り組んだ。大場さんは神経を研ぎ澄ませ、慎重に茶わんを形作った。

 深川一太窯主(73)は、今年の抱負として「技術の継承にさらに取り組みたい。昨年が初代忠次の生誕150年だったが、初代が作ったものを現代風にアレンジして作るのが私の仕事」と話し、地元の泉山の石で作った釉薬(ゆうやく)による新作などを手掛けていることを説明した。(古賀真理子)

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