「せりなずな ごぎょうはこべらほとけのざ すずなすずしろこれぞ七草」。春の七草を七五調で覚えたのはいつだったろうか。七つ言えても、どれがどれかを当てる自信はないが…◆それでも年に一度、目にする七草は見た目に優しく、一足早く春を運んできてくれるかのようだ。きょう7日は「七草」。七草を摘み、おかゆにしていただく。今は便利な「七草パック」がある。厳しい寒さの中で息づく生命力に力をもらい、正月料理で疲れ気味の胃腸を癒やす◆ご飯は弱った体に優しい。小学生の頃、おなかを壊して2食抜いたことがある。おなかがすきすぎて腹痛になり、学校を早退すると、祖母がみそ汁とご飯で「ズーシー」を作ってくれた。標準語では「雑炊」。これがうまかった。七草がゆにも「お米も野菜も大切」と改めて思わせる味わいを感じる◆「七草がゆ」のほかに「七草爪」もある。年明けから初めて爪を切る日とされ、作家小川糸さんの『ツバキ文具店』には、6日の晩から七草を水につけ、翌朝、その水に指先を浸して爪を切ること。七草爪をするとその一年、風邪をひかないで過ごせる、とある◆爪も指先を保護する大切な役割を担う。手の爪は1日に約0・1ミリ伸び、伸びすぎてもよくない。きょうは七草がゆの滋味を味わい、爪に感謝しながら爪を切る日にしたい。(義)

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