福富ICの開通効果が表われている道の駅しろいし。平日の昼間も駐車場はほぼ埋まっている=白石町福富

 有明海沿岸道路の福富インターチェンジ(IC)が白石町に開通した昨年7月以降、IC近くの「道の駅しろいし」(同町福富下分)の来店者や売り上げが開通前の約1・4倍に伸びている。周辺の国道から沿岸道路に通行を切り替えるドライバーが増えるなど車や人の流れも変化している。交流人口の増加や利便性の向上をまちづくりにどう生かすかが課題になっている。

 町商工観光課のまとめによると、道の駅の昨年7月1日から9月30日までの1日平均の売上高とレジ通過者数を開通前後で比較すると、平日は開通前の69万円・430人が、102万円・632人に増え、土日祝日は127万円・770人が、181万円・1100人に伸びている。平日は売上高、レジ通過者とも1・47倍、土日祝日は1・42倍に増えていた。立ち寄った車の数は開通前の7月9日が463台、開通後の11月9日が883台で、ほぼ倍増している。

 同課は「2020年度の売り上げの3億8700万円から試算すると、21年度は5億円程度まで伸びることが見込まれる」と、開通効果を見込む。農産物などを納入する農家や業者の収入増につながっているが、商品が品薄になるといった課題も出てきている。

 一方、IC付近の車の流れも変化している。国道444号の福富干拓入り口交差点からIC方向に向かう車の1日の推計交通量(上下線)は、約2700台から約1万2500台に増加したのに対し、沿岸道路経由ではない福富-佐賀間を結ぶ国道の交通量は約1万6600台から6900台に減った。

 IC開通に伴う利用に加えて、町民からは「佐賀市との行き来はほぼ沿岸道路利用になった」「国道444号の住ノ江橋での離合が難しい大型車や、離合待ちの渋滞を避けたい車が経路を変えている」「国道207号を通っていた車が444号に来ている」などの声が聞かれる。

 町議会では「IC開通で佐賀市への時間が大幅に短縮された。利便性向上を移住促進に生かすべき」「通過点になるのではなく、町に回遊させる仕組みや工夫を」「IC付近に企業誘致できないか」といった意見も上がる。ただ、町の多くの土地は農業振興地域で、開発行為は簡単ではない。

 田島健一町長は「IC開通で流れが変わってきている。まちづくりが無造作に進むことがないよう、都市計画や土地利用計画を考え直したい。町にとってのチャンスを生かしたい」と話す。(小野靖久)

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