有明海の人気者ムツゴロウをモチーフにした佐賀県の「ムトゴロドン」=(C)JCC/ご当地怪獣

 名古屋城のしゃちほこを模した愛知県のシャチホコング、ムツゴロウが巨大化し、目からビームを放っているような佐賀県のムツゴロドン―。47都道府県の名物や名所がモチーフの「ご当地怪獣」で地域を盛り上げるプロジェクトが進行中だ。企画者は「新型コロナウイルス禍の日本を元気にするコンテンツにしたい」と意気込む。

 ご当地怪獣は、フィギュア作家の寒河江弘(さがえひろし)さん(故人)が2014年から数年かけて製作。企画当初から関わり、怪獣の権利を保有するコンテンツ会社の内野惣次郎(うちのそうじろう)社長(66)は「ゴジラやウルトラマンの焼き直しではなく、地域の特徴を生かした新しい怪獣を模索した」と振り返る。

 わら納豆が暴れだしたような茨城県のバチルキング、広島名物のカキがモチーフのキングギーガなど外見は恐ろしいが、設定は「地域の守り神」。個性豊かな面々だ。

 企画は当初、関係自治体とタイアップが決まるなど順調だったが、その後は盛り上がりに欠けた。19年10月には寒河江さんが52歳で亡くなった。

 そんな中、内野さんの知人で、アイドルのプロデュースを手掛ける会社の谷口誠治(たにぐちせいじ)社長(62)が怪獣に着目。「コロナでエンタメが打撃を受ける中、子どもたちに夢を与えたい」とプロモーションを買って出た。

 新グッズやテーマソングを矢継ぎ早に打ち出し、21年12月には東京スカイツリー隣接の商業施設「東京ソラマチ」で展示会を開催。シャチホコングの着ぐるみや怪獣の模型を披露、多くの人が訪れ盛況だった。22年以降も各地で展示会やドラマ制作、鉄道会社との連携といった構想を温める。

 内野さんは「夢は25年の大阪・関西万博でパビリオンを展開すること。世界中の怪獣好きが集まり『面白いことをやっているな』と関心を持ってもらえればうれしい」と話した。【共同】

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