たわわに実った「にじゅうまる」を収穫する平野稔邦さん=佐賀市大和町川上

 佐賀県が開発し、デビュー2年目を迎えたミカンの新品種「にじゅうまる」の収穫が始まった。ハウスの中には「糖度も十分」という大ぶりのミカンがたわわに実り、生産者が一つ一つ丁寧に切り取っている。

 にじゅうまるは約20年かけて開発された中晩柑(ちゅうばんかん)で、佐賀を代表するブランドにと期待されている。昨年3月に初めて販売されたが、甘くておいしいと好評で、量も少なくすぐに売り切れた。

 今季は夏場に豪雨もあったが生育は順調で、佐賀市大和町の平野稔邦さん(54)の8連棟の無加温ハウス(18アール)には、ひもで吊(つ)られた枝に色付いた実が下がっている。1本の木に100個以上といい、平野さんは「ハウスなので天候に左右されない。測定した糖度も十分で、最高のものができた」と胸を張る。

 収穫は数日で終わり、ミカンは寝かせて味をまろやかにした後、2月下旬から出荷される予定。

 県職員としてにじゅうまるに開発段階から関わり、その後、生産者に転じた平野さんは「癖がなく万人受けする味なので、ぜひ多くの人に食べてもらい、ポピュラーなミカンになってほしい」と願いを語った。

 県によると、今季のにじゅうまるの出荷量は、昨年の2倍以上の48トンを見込む。生産者は現在22戸で県全域に拡大しており、技術の平準化による品質の安定が課題という。(宮里光)

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