有明海沿岸道路の芦刈南-福富ICに架かる六角川大橋。手前が芦刈側(ドローンで空撮)

武雄市内で発見された新種の昆虫「ノグニウス・サガエンシス」=国立博物館・野村周平博士提供

 武雄市出身で国立科学博物館の野村周平博士が、同市内で採集した昆虫が新種の甲虫(コケムシ)であると論文で発表した。ノグニウス・サガエンシスと命名された甲虫は、カブトムシやクワガタムシと同じコウチュウ目に属し、全長が1ミリに満たないという。

 アリヅカムシ研究の第一人者である野村博士が6月、六角川沿いなどでトラップ(わな)を仕掛けて採集した。似たような甲虫は国内では南西諸島や四国などで4種類見つかっているが、頭部の形や体内にしまわれている交尾器の形態がこれまでのものと違っていることを確認した。

 甲虫の専門家でポーランド在住のパウエル・ヤロシンスキ博士に標本を送って確認を依頼。ヤロシンスキ博士から「新種として論文に発表する」と連絡があり、共著にして12月に発表した。発見から半年余りで論文にするのは、異例の速さという。

 今回の発見について野村博士は「新種の甲虫は1ミリに満たない小さなものだが、佐賀県の平地にまだ未知の生物がいることを示す大きな発見になったと思う」と語る。採集に同行した県立宇宙科学館の喜多章仁さんは「九州で発見されたことで本州への広がりも考えられ、陸上の生物多様性について知識を深めるきっかけにもなる」と話している。(澤登滋)

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