男子1回戦・佐賀学園-高知 アタックを決める佐賀学園の白熊太陽=5日、東京都渋谷区の東京体育館(撮影・鶴澤弘樹)

 エース白熊太陽が「信頼」を力に土壇場の逆転劇を呼び込んだ。

 1―1で迎えた第3セット。ゲームは最終盤までもつれ込み24-24。セッター下田大夢は「一番信用している。必ず決めてくれる」と、2度のブロックに捕まりながらもボールをエースに託した。苦しい時こそ大黒柱へ。白熊が渾身(こんしん)の一発で相手のブロックを打ち破ると、勢いそのままに下田がサービスエースで激戦を締めくくった。

 厳しい試合だった。序盤は高知の多彩な攻撃を防げず、第1セットを失った。佐賀学園は高知を平均身長で約4センチも上回りながら、ブロックポイントは0。しかし、「タイミングの取り方や位置取りを再確認した」(蒲原和孝監督)。何度もワンタッチを取って相手スパイクの威力を弱め、第2セットを奪い返した。

 勝負の第3セット。立ち上がりから連続ポイントを許して一時は4点差までリードを広げられたが、白熊がフル回転でチームを引っ張り、逆転勝利へとつなげた。

 大会10日前にはアクシデントが襲った。もう一人のエース石井歩人が練習試合で右足首を負傷。スパイクは打てないが、石井は守備で仲間を鼓舞するためコートに立った。白熊は「石井がいてくれるだけで安心する。あとは自分が決めるしかない」。エースの自覚を胸に“相棒”のトスに応え続けた。

 6日は48回の出場を誇る崇徳(広島)と対戦する。「佐賀県を代表して来たので、ただでは帰られない。3年間磨いてきたものを全て出しきりたい」と白熊。集大成の「春高」で古豪打倒に挑む。(井手一希)

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