正月三が日は穏やかな天候に恵まれ、初詣や初売りもにぎわったようだ。何かと出費がかさみ、大人の懐は寒くなるが、子どもたちのお年玉はどんな具合だったろうか◆昨年の正月は新型コロナの感染拡大で、帰省や親戚の集まりを自粛する動きが広がっていた。佐賀新聞のアンケートでは4割が「減った」と回答。親戚に会えなかったという理由が多く、お年玉もコロナ禍に見舞われた◆今年はオミクロン株が徐々に広がっているが、県内は落ち着いている。財布のひもが緩みがちな優しいおじいちゃん、おばあちゃんに会えたという子も多いだろう。「昨年、減った分まで」と願っていたかもしれないが、大人には教育的な配慮があってそうもいかない◆エッセイストの内田也哉子(ややこ)さんがラジオ番組で高校時代の思い出を語っている。内田さんの母は女優の樹木希林さん。希林さんの知人が「也哉子、お年玉をあげるよ」と3万円をくれたが、希林さんに「すぐ返してきなさい」と叱られた。後日、その知人にも「お年玉なんだから、お札でくれてやるな」と怒っていたという◆当時、時給700円のアルバイトをしていた也哉子さんは「お金の価値観を知った冬でした」と話している。喜ぶ顔が見たいのはやまやまだが、そこは教育の一環である。現実的な大人の懐事情は別の話として…。(知)

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