佐賀県警は2日、県内で2021年に発生した人身交通事故(速報値)が前年比252件減の3506件で、交通事故による死者数は同10人減の23人だったと発表した。死者が20人台となったのは、死者22人で戦後最も少なかった1950(昭和25)年以来、71年ぶりとなった。

 県警交通企画課によると、21年の交通事故死者のうち、65歳以上の高齢者は17人で前年から6人減少。歩行中の死者は同3人減の10人で、1度に複数人が犠牲となる事故は1件も発生しなかった。死者数が減少した要因について、同課は「県や関係機関と連携して実施した各種対策が県民に周知され、県民の交通安全意識の向上につながった」としている。

 1946(昭和21)年以降、交通事故死者数が最も多かったのはマイカーブームだった71(昭和46)年の180人で、それに比べると昨年は約8分の1まで減った格好。人身交通事故も8年連続で減少している。全国的にみても人身事故、死者数ともに減少傾向にある。自動ブレーキなど車の安全運転支援機能が普及したほか、新型コロナウイルスの影響で外出を控える人が多かったことも要因とみられる。

 県警は昨年10月以降、このところ30人前後で推移していた年間死者数を29人以下に抑えるため、「ブロック29作戦」を実施。交通取り締まりを強化するとともに、横断歩行中の事故防止を目指し、子どもだけでなく大人も手を挙げて運転手に道路横断の意思を示す「ハンドサインで渡ろう運動」を推進している。

 県交通安全対策会議は昨年9月、2025年までに交通事故死者数を25人以下にするなどの目標を盛り込んだ「第11次県交通安全計画」を策定した。4年前倒しの目標達成となったが、県警交通企画課は「引き続き県民の交通ルール順守の徹底と、思いやりのある交通マナー向上に努め、高齢者と横断歩行者の事故防止に力を注いでいく」と話している。(小部亮介)

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