衆院選の県内選挙区での選挙運動に絡み、現職議員の陣営から関係者2人が県警に逮捕された今回の事件。この逮捕を受けて注目されているのが、候補者や立候補予定者に適用される「連座制」だ。候補者らと一定の関係にある者が買収など公選法違反で有罪となれば、候補者らの当選が無効になり、同一選挙区から5年間立候補できなくなる。どのような手続きなのか。

 適用対象は「総括主宰者」「出納責任者」「地域主宰者」「候補者または立候補予定者の親族」のほか、候補者らの政治活動を補佐する「秘書」や選挙運動の計画・立案などを行う「組織的選挙運動管理者等」。

 適用例では、2019年7月の参院選広島選挙区を巡る公選法違反事件で、21年2月に有罪が確定した河井案里元参院議員に対して、広島高検が元公設秘書との連座制を求めた行政訴訟の判決が、広島高裁で言い渡されたケースがある。

 手続きの流れはこうだ。対象者が買収罪などで起訴され、刑事裁判で有罪判決を受ける。その判決の確定後に、検察側が連座制裁判の行政訴訟を起こし、連座制が認められる判決が確定すると、候補者らの当選無効などが決まり、候補者は「失職」することになる。

 検察関係者によると、買収容疑などの捜査と並行して、容疑者が適用対象に当たるかを合わせて調べていくという。「慎重に見極める必要があり、判断は容易ではない」という。

 県内のある弁護士は、2容疑者のうち1人が私設秘書とされることを念頭に「秘書の定義が『候補者らを、意思を通じて補佐する』となっている。該当する可能性はある」とする。

 検察関係者は「仮に(秘書などの)役職があったとしても、実質的にそういう役割を果たしていたのかどうか。周辺関係者の供述などから慎重に判断していく」としている。

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