戸上電機製作所1区の岩室天輝(左)からたすきを受け走りだす2区のサイモン・カリウキ=群馬県高崎市の1-2区中継場

 上州の「からっ風」が全国の壁の厚さを教えた。30位以内を掲げた戸上電機製作所は、根気よくたすきをつなぎ続けたが、終盤、強烈な向かい風に苦しみ、32位でフィニッシュ。昨年と同じ順位ながらも、収穫と課題が浮き彫りとなる戦いとなった。

 1区(12・3キロ)はルーキー岩室天輝。箱根駅伝出場経験を持ち、中盤まで軽快な走りで先頭集団に食らい付いた。レースを左右する重要区間で26位の好発進。その後も堅実なリレーで、4区を終えて26位に付けた。

 迎えた後半。向かい風に立ち向かう脚力、気力の差が勝負を左右した。5区(15・8キロ)渡邊太陽は、高低差60メートルを超える上り坂と風に苦戦。7区(15・5キロ)の吉山侑佑は「足を前に進めても押し戻される感覚。最初から最後まで自分の走りはできなかった」。最後までギアチェンジする力は残ってなかった。

 3度目の挑戦。強風を想定し佐賀空港周辺のコースで練習を積んできたが、予想を超える“外敵”に選手たちは次々と体力を消耗した。差形大輔監督は「どのチームも条件は同じ。粘り強い走りはできていたが、走力や勝負強さが足りなかった」と唇をかんだ。

 2019年から会社のバックアップを受け、午後から練習できる環境が整い、20年からは寮生活も始まった。初出場となった19年の累計タイムからは16分以上縮め、その成長は著しい。主将の渡邊は「悪条件の中でもタイムを縮められた手応えはある。強風でもぶれない体幹づくりが必要になる」ときっぱり。目標達成に向け、新たな1年が始まった。(井手一希)

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