児童書で累計発行部数日本一を誇る人気作品「かいけつゾロリ」シリーズと佐賀県のコラボ企画「かいけつゾロリの さがさいこー大さくせん」が20日、始まった。原作者・原ゆたかさんの監修で、佐賀県を舞台としたオリジナルストーリーを特設ウェブサイトや作品公式ツイッターで配信するだけでなく、ストーリー中でゾロリたちがもくろむ「さくせん」が現実世界でも実現する仕掛けも進行中。
山口祥義知事をモデルにしたオリジナルキャラクターとして、「さがけんちじ」のイノシシ「ヨシシ」が登場。いたずらの王者を目指し「まじめにふまじめ」をキャッチフレーズとするゾロリに共感したヨシシは、佐賀グルメを携え、旅のお供を志願する。「さがさいこー隊長」となったゾロリが、佐賀県の特産品や観光地について得意のだじゃれやひらめきで面白おかしく紹介していく。
特設サイトには電子書籍風のコンテンツを設け、20日に第4話までを一挙公開。全10話からなり、来年3月28日にかけて続きを順次公開する。
「かいけつゾロリ」は、キツネのゾロリと弟子のイシシ・ノシシがいたずらの修行の旅をする物語。来年に35周年を迎え、累計発行部数は3500万部を超える。同年4月からはNHK・Eテレでアニメ第3シリーズ「もっと!まじめにふまじめ かいけつゾロリ」の放送を予定している。
原作者の原ゆたかさんは今回のコラボ企画について「佐賀県には、これまでに何度か訪れたことがあります。焼き物の窯元を見学させていただいたり、おいししいものをたくさんいただいたりなど楽しい思い出がいっぱいあります」とコメント。「ゾロリがどんないたずらや冒険をするのか、ぜひみなさんに読んでいただければと思います。お楽しみに!!」と呼び掛けている。
コラボは佐賀県の情報発信プロジェクト「サガプライズ!」の一環。担当者は「佐賀県は毎年国内で出版される児童書を全点購入し、児童の読書推進に取り組んでいる。唐津市の『石志』地区が同作のキャラクター『イシシ』と同じ地名として第56巻『かいけつゾロリのクイズ王』で紹介された縁もあり、今回の企画につながった」と明かし、「ゾロリたちの『さくせん』がどのような形で実現するかはお楽しみ」としている。(志垣直哉)