サイバー攻撃を想定した演習=福岡市の九州大西新プラザ(提供)

 サイバー攻撃に対応するための演習が12日、福岡市内で開かれた。調剤薬局を展開するミズ(佐賀市)や県内の3病院の関係者ら約30人が参加し、事業を継続するための組織の在り方などを考えた。

 ミズは地域の企業や団体同士でサイバーセキュリティーに備える関係づくりを推進しており、九州大サイバーセキュリティセンターが実施する教育訓練プログラムを活用した。

 演習は、病院の情報システムが脅迫型ウイルス(ランサムウェア)に感染して関係機器が使用不能になった想定で実施。参加者は診療や看護、情報システムなど役割分担して実践し、影響を最小限に抑えるための体制づくりや院内外の連携の在り方を確認した。

 徳島県の町立病院がサイバー攻撃を受けて患者約8万5千人分の電子カルテが閲覧できなくなるなど、地域の医療機関も対策が求められている。ミズの溝上泰興代表取締役は「危機への備えが人の命を守ることにつながると実感した」と話した。演習に協力した九州大の小出洋教授は「医療は地域住民にとって特に重要。体験を通して計画をより良くしてほしい」と述べた。(松岡蒼大)