JR九州が来年春、唐津市など佐賀県内5市町の7駅から駅員を引き揚げる方向で検討していることが21日、分かった。人口減少や新型コロナウイルスの影響で利用者数が減り、大幅な減収になっている経営状況を踏まえ、異例の規模で合理化を図るとみられ、近く発表する。駅の営業体制を沿線市町と調整しており、無人化の回避を検討している駅もある。

 複数の関係者によると、JRが体制を合理化する駅は筑肥線の浜崎、東唐津▽唐津線で筑肥線も乗り入れる西唐津(いずれも唐津市)▽長崎線の牛津(小城市)、多良(藤津郡太良町)、鍋島(佐賀市)▽鹿児島線のけやき台(三養基郡基山町)。12月中旬に無人化の方針が明るみに出た鍋島、けやき台以外にも5駅が合理化の対象になっている。

 JR側が、佐賀県や7駅の沿線市町に駅員引き揚げなど営業体制の合理化を説明した。昨年4月に窓口の駅員を配置しない形になった多良駅では一部の時間帯に駅員が巡回していたが、これも合理化する方針とみられる。

 JR側と沿線市町は、それぞれ対応を調整している。8月に新駅舎が完成したばかりの浜崎駅など、各駅の個別の事情も踏まえ、人員の費用負担などの調整次第では有人駅が維持される可能性もあるという。

 JR九州管内の計568駅のうち、無人駅は304駅ある。県内では59駅のうち、6割近い33駅が無人になっている。新型コロナの流行やテレワークの普及などで鉄道需要は減少し、2020年度の鉄道運輸収入は会社設立以来、最低だった。(取材班)