厚生労働省は15日、アスベスト(石綿)が原因の疾患で2020年度に労災認定された人や、特別遺族給付金の対象となった人が働いていた全国の910事業所の名称や所在地、作業状況などを公表した。ホームページで閲覧できる。このうち新たに公表対象となったのは668事業所。

 石綿による肺がんや中皮腫などは、発症まで数十年の長い潜伏期間がある。厚労省は該当事業所の勤務経験者や周辺住民に健康状態の確認を促すため、毎年、事業所名を公表している。

 厚労省によると、20年度の石綿関連疾患の労災認定は1060件。労災の時効5年を超えた場合の石綿救済法に基づく特別遺族給付金の支給決定は20件だった。

 佐賀県内では、日本エタニットパイプ鳥栖工場(鳥栖市)、古賀木材センター(小城市)、北村工務店(佐賀市)の3事業所が公表された。労災保険法に基づく保険給付は3件(うち2件は死亡)で、内訳は肺がん2件、中皮腫1件。また、石綿救済法に基づく特別遺族給付金は中皮腫1件だった。

 厚労省は労災補償制度の相談に応じるため、16、17日の午前10時~午後5時に特別電話相談窓口を設ける。番号は03(3595)3402。各地の労働局などでも随時相談を受け付ける。

 民間の患者支援団体「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」も16、17日の午前10時~午後7時、フリーダイヤル(0120)117554で相談を受ける。