列になってバケツリレーで泥土をくみ上げる参加者=佐賀市巨勢町

 クリークの底にたまった泥土をさらう伝統農法のごみくい(堀干し)が12日、佐賀市巨勢町であった。地域住民や佐賀大の学生ら約150人が、泥土をバケツリレーで運んだり干したりしながら循環型農業を体験した。

 NPO法人元気・勇気・活気の会(同市)が2006年から毎年実施している。参加者は水の抜かれたクリークの底から泥土をくみ上げ、肥料にするために干した。クリークの泥土を肥料にして農地に還元すると3年間は高い生産性があるといわれ、「ごみくい3年」と呼ばれている。

 ごみくいはクリークが張り巡らされた佐賀平野で見慣れた光景だったが、今はほとんど行われていない。同法人の伊藤豊理事長は「かつては地域の共同作業になっていて、捕れたコイやフナをみんなで食べて親睦を深めていた。体験を通して地域の伝統文化や水辺の生態系に興味を持ってもらえれば」と期待を込めた。

 学生と一緒に2006年から参加している同大総合分析実験センターの兒玉宏樹准教授は「クリークは平地のダムで、底泥が蓄積すれば貯水能力が低下してしまう。防災面でも底泥の除去は重要な作業だと知ってほしい」と話した。(福地真紀子)