折り紙教室を開く日本折紙協会佐賀支部の青栁伊都子さん(右)=佐賀市

教室で見本として展示している作品

オンラインを通して作品を一緒に折り、完成した作品を見せ合う青栁伊都子さん(右)

 佐賀市を中心に活動している折り紙教室「アトリエ華」。主宰する日本折紙協会佐賀支部長の青栁伊都子さん(68)は、息子を亡くしたのをきっかけに折り紙を始め、講師歴は18年になった。佐賀県内各地で幼児から高齢者まで幅広い世代を対象にボランティアで教え、新たにオンラインも取り入れて魅力を伝えている。

 「次はここの角を折りますよ。とっても上手」。3日に佐賀市のアバンセで開かれた教室では、青栁さんの元気な声と参加者の笑い声に包まれていた。クリスマスをテーマに、赤や緑を組み合わせたリースや長靴を作った。

 青栁さんは日本折紙学会の指導員でもあり、県外からも受講者が訪れるほどの人気ぶり。教室は毎月第1金曜と第4水曜に同市内で開き、40~80代の15人が通う。新型コロナウイルスの影響で受講を控える人も出てきたため、オンラインとの併用も試みている。

 県内で今年開かれた全国規模の折り紙の大会が初めてオンライン開催となり、その事前練習で折り紙オンライン女子会を始めた。「移動手段がない人や外出を控える人が自宅から気軽に参加できる。一緒にやるメンバーが増えれば楽しいじゃない」と、なじみのなかったパソコン操作に挑戦している。「画面の背景を変えられ、お化粧もできる。やってみたら案外いいのよ」と笑う。

 青栁さんが折り紙を始めたのは約20年前。当時21歳だった息子が自ら命を絶ち、途方に暮れ、何も手が付かない日々が続いた。「このままではいけない。何とかしなければ」との思いが募る中で、折り紙と出合った。「寝る間を惜しんで没頭した。何も考えたくなかった」と振り返る。

 当時勤務していた温泉施設の片隅に折り紙の作品を飾るようになり、次第にファンができた。「教えてほしい」と依頼される機会も増え、教室を始めた。今は毎週のように各地に出向いて教えていて、「(息子の分まで)後悔する生き方はしたくない。私が力になれることなら何でもやりたい」と語る。

 「折り紙は一人でもできるし、プレゼントすると笑顔が返ってくる。こんなすてきなものは他にはないでしょう」と青栁さん。活動を通してもっともっと笑顔の輪が広がることを願う。

 教室アトリエ華は参加無料で、材料費(500円~千円)が必要。保護者同伴であれば小学生から参加でき、メンバーも募集している。問い合わせは青栁さん、メール19530922a@gmail・comへ。(志波知佳)

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