伊万里市で障害者の就労支援事業所を運営し、佐賀県から給付費の不正受給を指摘されたサカセル(福岡市)が、県内の他の障害福祉サービス事業所2カ所でも給付費を不正に受け取っていたことが2日、分かった。県によると、3事業所の不正受給額は計約3700万円になるとみられる。

 県が2018、19年に実施した監査で不正が判明したのは、伊万里市と唐津市の就労支援事業所と、伊万里市の放課後等デイサービス施設。15~18年、法で定められた責任者や職員を配置しなかったり、利用者の定員を著しく超過したりする基準違反があった。

 違反した場合、事業者は利用者の居住市町から支払われる給付費を減算して請求することになるが、同社は満額請求していた。不正受給額は概算で伊万里市の就労支援事業所が1300万円、放課後等デイが400万円、唐津市の就労支援事業所が2千万円。現在、同社と支払い市町の間で返還手続きが行われている。

 伊万里市は11月26日、同市の就労支援事業所での不正の一部約292万円を明らかにした。6月に県から監査結果の報告を受け、時効により債権が消滅した分を返還してもらう手続きの中で、議会の議決が必要になった。議案は3日開会の定例議会に提出される。一般に、事業者からの給付費の返還は、後の給付費から相殺して処理されるケースが多いという。

 県障害福祉課は「監査に入った時点では違反状態は解消されており、組織的な不正は確認されていないので行政処分にはしなかった」としている。サカセルの代表は「指摘を真摯(しんし)に受け止め、誠心誠意対応している。故意による不正ではないことをご理解いただきたい」と話している。(青木宏文)

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