「今年は唐津くんちを見に行けなかったので、写真展で唐津くんちを楽しませていただきました」「当日は観覧を自粛していたため普段見られない形での巡行の写真が良かったです」

 旧唐津銀行で開いた唐津くんち写真展で、来場者に感想を書いてもらうノートを置いていた。無記名ながら、十数人の方がつづってくれた。受付に立っていると、来場者からも「毎年来ているから」「楽しみでね」と声を掛けられた。待っている人たちがいる。くんちの雰囲気を少しでも味わってもらえたのであれば、うれしい限りだ。

 1日限定のくんちが行われた11月3日の前、市内のある高校では生徒会の正副会長が校内放送で「2年ぶりに見に行きたい人もいると思いますが、3年生は(受験で)一番大事な時期です」と観覧自粛の呼び掛けをしていたと、後に校長から聞いた。大学の推薦入試を控え、ぴりぴりと緊張した雰囲気があったという。

 くんち後も新型コロナの感染が落ち着いた状態で、曳山(やま)関係者をはじめ安どの声が漏れていた。写真展も感染状況をにらみながらの実施だった。当事者だけでなく、多くの市民が対策に腐心、配慮し、複雑な思いを抱いての今年のくんちだったと改めて思った。(唐津支社長・辻村圭介)

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